番外編2

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“涼介くんも、あたしと同じ?” 「………ちがう!」 「え?」 あ、 起きれた。 手も、 目の前のくるみの腕を しっかりと握り締めている。 「………? どうしたの? なにがちがうの?」 「……………」 紗織の言葉。 俺は…… 浮気をしてしまったから。 “涼介くんも、くるみが嫌い?” “あたしと同じだね?” 「………。涼介?」 「や、夢? 覚えてない……」 「ふーん。そっか」 くるみは 俺が寝ていたソファから すっと、離れた。 てか……… 俺、ソファで寝てたんだ。 「涼介出てこないし、ドア開いてたから勝手に入っちゃったよ」 「うん。あー、ゴメン…」 「映画もうすぐ始まっちゃうよ。どうする?」 高校2年生の春。 もうすぐ くるみと付き合って一年。 別に紗織なんて好きじゃない。 やっぱり…… 中学の時の遊び癖、直ってなかったのかな。 くるみと揉めたからって 好きでもない奴と寝るなんて。
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