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翌朝、俺は一番に目が覚めた
いや、正確にはあまり寝付けなかった
翔龍先輩達が帰って来て、龍牙社長の手回しでイギリスに戻る必要が無くなった
それにより、ずっと先輩達がいるのは喜ばしい事だが・・・
俺にとっては複雑だからだ
憂ちゃんは、翔龍先輩が好きだった筈だ
そして、俺に昨日告白して来た唯ちゃんも
俺はずっと翔龍先輩みたいになりたくて、その背中を追って来た
けど・・・
灯弥「俺を、ちゃんと竹井灯弥として、好きになってくれる人なんているのかな?」
凪「そんな事を気にしてたのか?」
灯弥「凪!」
凪「灯弥も眠れなかったんだろ?
聞いたよ、唯に告白されたんだってな」
灯弥「和ちゃんにもな」
凪「お前、そこまで・・・」
灯弥「和ちゃんは断ったよ
でも、唯ちゃんはまだはっきりとは答えを出してない」
凪「灯弥、憂が好きだったんだろ?」
灯弥「まあな
初めて会った時に一目惚れして、飛龍先輩の真似してアプローチして、でもやっぱり飛龍先輩の真似は相に合わなくてやめたよ」
凪「・・・・・
ちゃんと答えを出さなかったって事は、迷ってるのか?
唯と・・・憂で」
違う
多分その二人だけじゃないんだ
灯弥「そう言う凪はどうなんだ?
彼女とか、考えないのかよ?」
凪「恋愛とか、良く分からないんだ」
灯弥「そっか
凪は、龍牙さんの申し出の件だろ?
アーティスト兼リペアマン」
凪「お見通しかよ」
灯弥「それ位しか無かったろ?」
凪「そうだな」
灯弥「俺も今はドリームミュージックの一員だ
凪が来てくれたら心強い」
凪「いや、むしろあの人
俺と灯弥を組ませるつもりなんじゃないか?」
灯弥「凪も考えたか」
同い年で、音楽の道にいて、交流も既にある
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