島原

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「……」 紅は、そんな男性を無表情で見つめていた。 そして再びため息を吐き 「仕方ありませんね」 と言うと、苦無を両手に構えた。 そして鋭い殺気を纏った。 「刀を抜いた方には……容赦いたしません」 「あぁぁぁ!!!」 男性は紅に向かって、刀を振り上げながら走っていった。 ―そして、刀と苦無がぶつかる甲高い金属音が、夜の島原に響いた。
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