「もうひとつの証明」

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「時々、トチ狂って人間界で自由に暴れる神様が出るんですよ。  誰かさんみたいにね。私の役目はそれを裁き、獄門に連れていくこと」 「そんな……バカな――!?」 「すぐに証明して差し上げますよ。  貴方は腐っても神ですから何をしても死にません。  何をしても――」 「ひっ……!」 「ですから、永遠に苦しんでいただきます。  よろしいですね?」 「ひぎゃああああああ!! や、やめてくれ!!  もうあんな無慈悲なことはしない!!  だから頼む! ゆ、許してくれっ!」 「ご冗談を――。  少女が泣き叫んだとき、あなたはそれを聞き入れましたか?」 「ぅっ……!」 「神にでも許しを乞うんですね。悪魔にではなく。  もっとも……この世に神様なんてものがいたらの話ですが。  ねえ、神様?」
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