プロローグ

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ドンドンドンッ キュッキュッキュッ…… パシュッ…… 朝の体育館から、スキール音やシュートを決める音が聞こえてくる。 そこにいるのは、身長の低い男子。 だが、男子にしては細すぎる。 それに、 「おっし、次のスリーはぜってー決めてやる」 話す言葉は男言葉だが、声は女の子の声をしている。 性別はどちらかはわからないが、とにかくその子はスリーポイントシュートを狙い、シュートモーションに入った。 そのとき、体育館の入り口から誰かが覗いているのが見えた。 誰だろうなと思っていると、「フッ」という、人を馬鹿にしたような笑いが聞こえた。 「はぁっ…!?」 シュッ…… ゴッ!……ダーンダーンダン… 「…あぁああ!!??」 シュートを外してしまったその子は思わず叫んでいた。 その声を聞いた笑い声の主は、満足と言わんばかりの笑顔をしてその場を立ち去った。
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