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「じゃあなテツ。」
「あ…、はい。それでは」
青峰くんが僕に手をふった。
僕は手をふりかえした。
黄瀬くんはそれを寂しそうな顔をして見ていた。
背を向けようとした時一瞬黄瀬くんを見た。
そしてやっぱり目が合った。
まただ。
黄瀬くんは最近おかしい。
今まで激しかったスキンシップも、突然止んだ。
迷惑していたがこうもいきなりだと変な感じがした。
それと同時に寂しかった。
黄瀬くんは僕の事が嫌いになったのか。
そう思うとすごく悲しかった。
こうなって気づいたこと、
-黄瀬くんの事が好き-
許されないこの気持ちに気づいてしまった時、僕はものすごく動揺した。
そして僕から離れていく黄瀬くんにすごく腹がたった。
僕をこんな気持ちにさせといて、今更離れていくなんて。
「僕は君が憎いです、黄瀬くん。」
僕を好きじゃない黄瀬くんなんていなくなればいい。
「誰よりも憎くて誰よりも大好きです。
だから僕のために死んでください。」
……冗談ですよ(笑)
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