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「良江さん、人の心は不思議なものよね。
私は叔父にお腹の子のことも、私が子供と共に命を断とうと思ってることも一切話していなかったのよ。
けれど、叔父には私の心の中が分かってしまっていたのでしょうね。
とても不思議だけれど、必然のような気がする。
きっと叔父は私が手首を切った瞬間に、自分の命を絶ったのよ。
私には分かるわ……。
叔父は血を流して死んだのでしょう。
来家の血を、自らの身体から流して死のうとしたと思う。
何故か私には分かるのよ…… 」
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