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辰彦は地元小学校教員としての仕事に満足しているようでした。
私との会話も、本の話題より小学校の子供達のことを嬉しそうに話をすることが多くなりました。
時に私の家まで子供達の絵を見せに来たこともあります。
私は辰彦が来家家の悲劇を乗り越えて前向きに生きている姿を、嬉しく思っていました。
姫無村の方は、実質来家家に誰もいなくなったことにより、元々少なくなっていた村の人口が激減してしまいました。
里へ出る者も何人かいたのですが、一族の忠誠心が強かった為か来家家の秘密は守られていたようです。
そして辰彦の教員生活も二年になろうとしていた頃、私と辰彦の結婚が決まりました。
私は二十歳になっていました。
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