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私と辰彦の結婚生活は、平穏で穏やかなものでした。
辰彦は教育熱心で、人柄の良い性格は生徒達はもとより親御さんからも信頼されるようになりました。
どうやら教師に向いていたようです。
そして私達の間には男の子も授かり、修平と名付け、平凡ながらも幸せな日々を過ごしていました。
いつの間にか姫無村、来家家での悲劇は、遠い昔の悪夢のように封印してしまっていたのです。
あの事件から四半世紀の時が流れていました。
私達の一生は、このまま平穏無事に終えるものだと信じ込んでいました。
しかし悪夢は、出る番を伺っていただけなのかもしれません・・・・・・。
いえ・・・・・・むしろ、今にして思えば幸せだったあの日々の方が夢の中の出来事だったのでしょうか。
私の運命は、やはり・・・・・・。
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