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「早く帰ってきてくれないかしら・・・・・・」
私は理由もない不安に襲われていました。
しかし、辰彦は朝から出掛けたと言うのに午後をとうに回っても戻らず、時間だけが過ぎていきます。
義信叔父が住んでいた家は電気も遮断してあるので、日が暮れてからは家の中にいられないはずです。
夕方になると不安が増してきました。
私は神田不動産に電話を掛けていました。
「ああ、神田さん?
今、お忙しいかしら?
そう?良かった。
実は、うちの主人なんですけど…… 」
神田不動産に事情を話すと、快く車を出してくれると言います。
私は昔からの知り合いの神田さんに甘えることにしました。
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