悪夢

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「神田さん、わざわざ来て頂いて申し訳ありません」 車で来てくれたのは、神田不動産の神田猪三郎さんです。 「いえいえ。 どうってこたぁ、ありませんよ。 事務所の方は、最近なるべく息子に任せようと思ってまして。 仕事を覚えてもらわなくちゃなりませんからね」 神田さんは私を車に乗せると、姫無村に向かって走らせました。 「で、桜木先生は何時頃村に行きなさったんです? 」 「家を出たのは、今朝九時頃でした。 何十年も放置していた家ですので、殆ど処分して頂かなくてはならないのですが、写真が残っているか探して来ると。 そんなに長居はしないと言っていたのですが…… 」
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