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腕時計を確かめると、既に午後六時を過ぎています。
「そんなに朝早くから出掛けたんなら、もうあの家にはいないでしょうなぁ。
家は住んでない方が傷むんですよ。
長いこと空気の入れ換えすらしていなかった……とても長居できるような状態じゃあありません。
来家さんの本家でも覗いているのかも知れませんが、あそこは荷物を全て処分してしまっています。
行っても、がらんどうですがねぇ」
神田さんも運転しながら、首を傾げて不思議そうな顔をしていました。
辰彦は一体姫無村で何をやっているのか・・・・・・。
長いこと忘れかけていた胸騒ぎを感じていました。
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