悪夢

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「僕はあの日…… 義信叔父の家を取り壊す前に、せめて叔父の写真や書簡位は確認しておこうと思った。 叔父の死は遺書もあり、明らかに自殺だった為に、警察でも叔父の家にあった物を詳しく調べたりはしていなかったからだ。 叔父の遺書には『村民を来家家から解放されたし。死を以って我が遺志とす』とだけあった。 しかし叔父は、自ら調べ上げた来家と姫無村の歴史を、別にきちんと書き遺していたんだ。 叔父は、それを僕に読ませる為に遺してあったのだと思う。 けれど当時それを探し出すこともせずに、叔父の家に錠をかけてしまったのは僕なんだよ。 何十年も経ってしまったが、僕はようやくそれを見つけた。
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