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そこには姉さんが僕らに話してくれたこと、来家の歴史が、もっと詳しく書かれていた。
来家家の先祖が、合戦で敵の首をたくさん切り落とした武将であったこと。
首を落とされた敵の怨霊が、この地まで逃げ延びた来家家を呪い、その為に来家家ではしばしば鬼が出ていたこと。
その鬼に殺された村人の数は、何十人・・・・・・いや、百人にも上るかも知れないそうだ。
それでも村人達は、来家家を護る自分達の役割を放棄しないで来たんだ。
来家家では、鬼が出ると座敷牢を作って幽閉していた。
村人の犠牲を増やさないようにするにはそれしかなかった。
血筋は護らなくてはならなかった。
先祖達が大変な思いをして、この地に身を隠したのは来家の血を後世に繋げる為なのだからね。
だから近親婚を繰り返し、先祖の血を薄めないようにしていたのだろう。
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