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辰彦から聞いた話で、私は頭が混乱しました。
それまでは辰彦に、鬼になる訳がないから今まで通りでいいんだと納得させるつもりでいました。
ところが、辰彦が鉄雄兄さんの死の真相を知ってしまったのです。
そのことで悩んでいる辰彦に、どう言っていいのか分からなくなり、私はとても困った顔をしていたのだと思います。
「良江、お前は・・・・・・
知っていたのか。
知っていて何故?
何故仇の倅である僕との結婚を決心できたんだ?
知らなかったのは僕だけなのか。
桜木家の跡取りを殺しておいて・・・・・・
その息子が、のうのうと殺した家に入り込んでいるなどと・・・・・・ 」
辰彦は頭を抱えて苦しんでいました。
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