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暫くすると、辰彦は学校を辞めてきました。
学校を辞めてからの辰彦は、たまに畑へ出てもぼうっとしていることが多く、あとは殆ど家の中の書斎で机に向かって過ごしていました。
私は辰彦に対して腫れ物を触るように接していたと思います。
もしかしたら、それが余計に辰彦を傷付けていたのかもしれません。
もうすぐ夏休みになると言うあの日・・・・・・
辰彦は、朝から家を出たまま夜になっても戻りませんでした。
私は嫌な予感に襲われていました。
辰彦の書斎に入ると、机の引き出しを漁り、辰彦のノートを手に取りました。
それは、辰彦が学校を辞めてから毎日綴っていたノートでした。
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