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「ええ・・・・・・まあ。
と、とにかく、早く主人を見つけて欲しいんです。
よろしくお願いいたします。
この通りです・・・・・・」
私は皆に必死で頭を下げていました。
町の消防団にもお願いして、辰彦を捜索してくれることとなりました。
神田さん親子は、姫無村にも捜しに行くと言ってくれました。
辰彦の話は小さい町中に広まり、男達は捜索に、女達は我が家に集まって茶出しの手伝いをしてくれました。
田舎町の良いところが、まだ残っていたのです。
辰彦を見かけた人の目撃情報も集まって来ましたが、肝心の辰彦はなかなか見つかりません。
夜の最終便で修平が家に戻って来た時には、我が家にいた近所の人達も解散し、消防団も今日の捜索を終えていました。
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