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「母さん。
僕は卒業したら、ここに戻って来ることにしたよ。
父さんもいなくなって、母さんをこの家に一人にしてはおけない。
それに……
こんな時に話すことではないけれど、僕には一緒になりたい女性がいるんだ。
彼女を連れて、ここで一緒に暮らしたいと思っている。
今度、彼女を連れて来るよ。
もっと早く連れて来て、父さんにも会わせておけば良かったよ…… 」
修平はそう言いながら、線香に蝋燭の火を移して手で扇ぐと、線香立てに立てました。
両手を合わせて軽くお辞儀をすると、また私の方に顔を向けましたが、私の困惑した表情をどう受け取ったのでしょうか。
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