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「綾子さん……何ともなかったのね。
良かった……
ほんとに良かった…… 」
懺悔のような涙が頬を伝いました。
辰彦が怖れていた殺人鬼の遺伝子が本当の話だったとしても、必ず鬼が生まれてきた訳ではない。
私は修平とその子供を護ればいいのだ……
この時私は、そう決心していました。
そして、無事に臨月を迎えた綾子さんは、予定日より数日早く無事に赤ちゃんを出産したのです。
結婚十年目にしてやっと授かった子供は、それはそれは綺麗な女の子でした。
その子が……孫の京子です。
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