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そして、そのことが起きてしまったのです……。
綾子さんと一緒に夕飯作りをしていた時のことです。
綾子さんは哀しい表情で私に話し掛けてきました。
「お義母さん、修平さんは人が変わってしまいました。
今日、離れに行って修平さんに話を聞こうとしたら、俺を追い詰めないでくれと怒鳴られました。
まるで犬でも追い払うように、私の顔も見ずに手で払って戸を閉めるように言うんです。
そんなこと……結婚して以来初めてです」
綾子さんは瞳を潤ませながら、修平用の夕飯をお盆に並べていました。
「綾子さん、今日は私が離れに夕飯を持っていくわね」
けれど、私がそのお盆を持って行こうとすると、綾子さんは首を横に振りました。
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