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キャーーッ!
離れの方から悲鳴が聞こえてきて、私は驚いて立ち上がりました。
「京子、絶対に来るんじゃない。
分かったね?
祖母ちゃんが戻るまで、一人で良い子で食べているんだよ」
私の真剣な顔を見て、京子は箸を持ったまま黙って頷いていました。
私はざわつく気持ちを抱えながら縁側のサンダルを突っ掛けて離れへと急ぐのですが、膝がガクガクと震えて何度も転びそうになります。
目の前には離れの灯りが揺れていました。
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