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修平を殺したのは私です…… 。
私は修平を膝に抱きながら泣き崩れていました。
その時は、京子が離れの外に立っていることにも気が付かなかったのです。
ひとしきり泣き続けていた私は、はたと京子のことに思い至りました。
我に帰ったように離れの戸を閉めると母屋に向かい、自分の部屋で服を全て着替えて京子の待つ部屋に向かいました。
けれど、京子はそこにいません。
時計を見ると、京子を残して部屋を出てから二時間近くが経っていたのです。
混乱しながらも京子を捜して次々と襖を開けていくと、京子は自分の部屋で布団に入って眠っています。
私は、ほっとして力が抜けていくのを感じていました……。
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