わたし

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「あなたは誰?」 そう問い掛けると同時に 「私は誰?」 と、心の中で問い掛けている。 「私は誰?」 と、聞いて 私の存在を否定されるのが怖くて どうしても聞けなかった。 「私はここに存在する」 その事の証明が欲しかった。 私は全てを疑った。 疑いと言う名の篩にかけて 残った真実の珠を手にしたかった。 でも、 そこには何も残らなかった。 絶望した私は涙した。 しかし、 きっとそれも嘘なのだろう。 私は自分の手で 私の存在を否定してしまった。 私には何も無かった。 虚無に心は病んだ。 心配する友も 私は否定した。 全ては嘘だと。
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