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手紙を手に取る。
「またえらい上等な紙やな」
封を開けて、中を読む。
「えらい汚い字やな、なになに?」
「はいけい よおこ どの
ごきげん いかがつかまつるか
ほんぢつの よる
しまの みなみ
やわたの かみの おやしろにて
あわせたい ひと おります
けっして あなたに きがい くわえない
とびどぐを もたず
いつもひいてるの もってきてください
あなたが ぶち とよぶものより」
「いたずらやろうか…、いや、こんなに味のある文は人間には書けんな」
ちょっと怖いな、でも書いたんブチやろうし、大丈夫かな?なんやろ、八幡さんに来いって事かな。
ってなんで猫が手紙書くんじゃ。
ヨーコは、しばらく色々と考えて、とりあえず呼ばれた八幡神社に行ってみることにした。神社の近くは島の中心地なので人が多い、いざとなればなんとかなると思ったのだ。それに、いたずらならそいつに仕返しをしてやりたいし。
「でも逃げれるように、スクーター使おう」
背中に、ネックむき出しのギターを抱え、スクーターにまたがった。
道を、月明かりが照らしている。街灯も無い道なので、真っ暗ではないことに少し安心した。
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