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『ねぇ雲英。』
え……?
「愛里守…?」
ここは……
「学校…?」
『ちょっ、なにボケてんの。学校に決まってんじゃん。』
ざわざわとした教室。
周りを見渡すと、そこは、今私が通っている高校─秀明学院高校─じゃなかった。
聖林学院中学の校舎だ。
私が、通っていた中学。
でも、それとも若干違う。
自分の服を見る。
それは、中等部のものではなくて。
高等部の制服だった。
「なんで……」
なんだか靄がかかったように、白んでいる視界。
なぜ私はここにいるんだろう。
だって、私はここへは行かなかったはずなのに。
別の道を選んだはずなのに。
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