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「言ってなかったけど…、俺オオカミ男なんだ」
男子寮から少し離れた場所にある女子寮。
いつものようにコッソリ忍び込んだ恋人の部屋で、俺は唐突に告白した。
すると彼女は驚く素振りも見せず、
「うん」
と、拍子抜けするくらいアッサリと頷いた。
大騒ぎしてくれとは言わないけど、もっとリアクションがほしいと思うのは贅沢だろうか。
「なあ…、驚かないのか?」
「驚いてほしいの?」
「え…と……」
可愛い容姿から受ける印象とは裏腹に、なんともクールな反応だ。
俺と違って何かにつけて大人だと思っていたが、ここまで達観しているとは思わなかった。
まあ、そこが彼女の魅力の一つなんだけど♪
ただ…
ちょっぴり複雑な気分なのも本当で、
『たとえあなたが恐ろしい化け物だったとしても、そんなこと関係ないわ。私の気持ちは一つだから』
な~んて夢見がちなことまでは期待しないけど、少しくらい可愛い反応が返ってきてもいいんじゃないのか?
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