喋れないお姫様

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母「何か食べたいものは?」  『(首を横にふる)』 母「あら、分かったわ   お腹が空いたら   紙に書いて渡してね 」  『(こくり)』 私は喋れない 小さい頃、何かの病気で 喋れなくなってしまった その時は、一生治らないと 言われたけれど 最近治療法がみつかったらしい その手術のために 入院中なんだ ―…こんこん 圭「…、元気 ?」 微笑を浮かべて頷いた 圭「…よかった(笑   手術、明日だよね?   …頑張れ」 この人は、彼氏圭くん 喋れない私でもいいよと 付き合ってくれた 手術が成功したら、 圭くんに伝えたいことがある ―…手術後 医「手術は成功しました   麻酔が覚めたら   優しく声をかけて   あげてください」 ……… ………… …………………  『…(目が覚めた)』 手術、終わった…? 圭くんだけが私のベッド近く にいた 圭「……京佳?   目、覚めたんだ …   お母さんに伝えて来る…」  『…けい…、く…、ん…?』 圭「……へ?   京佳、今…」  『…よか、たぁ…   しゅじゅつ、せーこー   した、みたい…』 発音が変だけど、 私はちゃんと喋れるように なっていた  『…けい、くん ?   なんで、ないてる…の?』 圭「……泣いてねぇし」  『うそ、だぁ…(笑   あのねぇ圭、くん…   あたし、伝えたい   こと、が、ある   いつも、ささえてくれて   ありがとう   だいすき…だよ?』 圭「……知ってるし、ばーか   これからもずっと   一緒にいるし…※@§℃…」 照れていたのか 最後まで聞き取れなかった     " ありがとう、      けいくん " End
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