憑代村

9/10
前へ
/17ページ
次へ
「…ただいま」 創はデカイ本を 片手に抱えながら 帰宅をした ヨロヨロになりながら 居間に倒れ込む 結局、俺はこの村だか町だかを 丸々案内させられた挙げ句 本当にクラスメイト 全員に挨拶に行かせられた 「行かなきゃ殺す」とまで言われ なかなかの恐怖を堪能しながらの 最高で最悪の初日が 終了しようとしている しかも明日学校に行った際 クラスメイト全員の名前を 覚えてなければ 「創?絞めるぞ♪」だそうだ 海都から預かった 大量のクラスメイトの資料を ドサっと床に置いた 1人13枚のプロフィール 計750ページに及ぶ (後書きや寄せ書きを合わせれば 770ページオーバーだ) およそ辞書サイズの 分厚い自己紹介本がこの俺 桐条 創に進呈されたのだ 晴香は早く憑代村に 慣れて欲しからと言っていたが 正直あの紹介の仕方は普通 トラウマになるだろう そんな事を思いながら 『New friend』と称された 自己紹介本をパラパラ めくりながら眺める 適当に眺めていたが かなりの重量があるため 本を持ち上げている腕が プルプルと震えてきた さすがに疲れたので 脇に本を置く 25人か… 頑張れば覚えられない でもないけど 自分自身で記憶力は それ程高くないと 自負しているし1日ではキツイかもな
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加