花火は、切ないほど輝いていた

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青『あ…、着物で来たん?』 紗「あの、浴衣です」 やらかしたーーーーっ 今日は、僕が密かに 想いを抱いている 後輩の紗耶ちゃんと 夏祭りに来ましたっ 今日、コクる予定なんやけど… なのに、 浴衣と着物間違えました (テヘペロ どーしよ、むっちゃ 気まずいやん … 紗「先輩、境内に   行きませんか?」 青『え、あ…、おんっ!』 浴衣姿の紗耶ちゃんは、 いつもより色っぽい 先ほど買った、 りんごあめが唇を 赤く染めていて なおさら、色っぽい 紗「…?   わたしの顔に   何か付いてますか?」 青『何も付いてへん、   付いてへんっ   …それにしても   むっちゃ混んでるなぁ』 紗「そうですね、   先輩ちっちゃいから、   そのうち見えなく   なりますよ(笑」 青『紗耶ちゃんよりは、   おっきいわ(笑』 ―…境内前 青『なんやっけ…?   一礼、二礼、三礼…?』 紗「違いますよぉ…(笑   二礼、二拍手、一礼です」 青『あぁ、せやせや…(笑』 お参りが終わった後、 僕の決心は固まっていた 今日、ここで、この場所で、 紗耶ちゃんに気持ちを伝える 青『あんな、紗耶ちゃん…   僕、好きな人おんねん。   それが、紗耶ちゃん   なんやけど…   付きぉうてくれへん?』 … 一秒、一秒が とても長く感じる 俺の結果は … 紗「…わたしには、   先輩は勿体ない   もっと、いい人が   いるはずです」 青『紗耶ちゃんがええねんっ』 無意識のうちに 紗耶ちゃんの腕を掴んでいた 紗「…ごめんなさい…っ!」 強い力で僕の腕は 振り払われた 青『…紗耶ちゃん 』 空には 大きな花火が舞散っていた End
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