百獣の王は月に吠える

23/24
前へ
/91ページ
次へ
「ゴホン………国がコンタクトを黙認している事になるのか」 マスターは言葉を続けた 「おかしいとは思っていたんだ、2年前からコンタクト悪用が増えたのも、それがニュースでほとんど取り上げられないことも…」 ルナが恐る恐る口を開く 「確か、ニュースは国が放送するようになったんですよね?」 「そうだ、この国の情報は全て国からだ」 楓がすぐさま質問する 「つまり、コンタクトの事を知っているけど、公表しないだけということですか?」 「そういう事になるな」 しばらく沈黙が続き、楓が立ち上がる 「ですが、それは可能性です!まだ何かあるかもしれません!」 マスターはそれを聞くと、俺に目線を移す 「白黒、1ヶ月で何かあったか?」 あの後も俺は学校に通っていた 3組の5人については、コンタクト本部が何らかの方法で学校をやめた事にしていた ただ、楓が戦っていた場所は2、3日は騒がれ都市伝説になった 「んーーー。コンタクトに関わる事はありませんでしたけど」 マスターはため息を吐き 「そうか、じゃあ続きは明日だな」 と背伸びをしながら言うと部屋に戻っていった
/91ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加