百獣の王は月に吠える

24/24
前へ
/91ページ
次へ
「お前ら昼食っていくか?」 少しだるさが残る体で立ち上がる 楓とルナは視線を合わせると 「すまない、これからルナと出かけるんだ」 「お、そうなのか…楽しんでこいよ?」 「ゼロさんも行きますか?」 楓の顔が赤くなる 「き、君が行きたいなら来ても…い」 「わりぃ、俺やらないといけないことあるから」 「そ、そうか…」 なぜかがっかりしている楓と、楽しそうなルナを見送ると俺は自分の部屋へと戻った 「いやーフラれちゃいましたねー」 「ルナがあんなこというからだぞ」 楓はルナをにらむ 「でもーゼロさんに選んでもらえばよかったじゃないですかー洋服!」 ルナはニヤニヤしながら楓を見る 「そ、そうかー!!今日はルナがおごってくれるのかー嬉しいなー!!!」 楓はすぐさま笑顔でそういうと 先に歩いていく 「ちょっと待ってくださいよー、私の退院祝いじゃなかったんですかー!」 「今ので気が変わった!!」 まるで師匠と弟子のような2人の声は しばらく森の中で響いていた
/91ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加