第1章 運命の悪戯

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リ「まぁ、しょうがないわね。ただし、タダじゃないからね!あたしの研究に関すること全部手伝ってもらうから!」  そう言って、リタはルークの顔目掛けてビシッと指を刺した。 ル「おっおう。それくらい、お安い御用だ」  自分より、年下であろう女性に正面切って言われ口ごもってしまった。しかし、今は情報収集が必須であろう。手伝いながら、何かを得られるかもしれない。 リ「そっ…じゃあ、外に出るわよ。アンタ、何にも知らないみたいだし説明ついでに魔増器の資料集めに行きましょ」  今は分からないことばかりだが、こいつと一緒にいても危害はなさそうと判断したルークは、生意気な少女と行動することになった。  あの頃の自分とは違う。分からないからと言って、むしゃくしゃして苛立ちを他人にぶつけ自分で考えることを放棄しない。再び、あのような過ちを繰り返すわけにはいかない。
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