ﾃｲﾙｽﾞｵﾌﾞｸﾛｽｳﾞｪｽﾍﾟﾘｱ

プロローグ

ルークサイド

「必ず帰ってきて…待ってるから…だからっ！！」

「約束…するよ。必ず、君のところへ帰ると……」

その青い瞳…誰よりも綺麗だ。だから、悲しい瞳をしないでほしい…その綺麗な瞳を・姿を見せてほしい。

『世界は消えなかったのか……私の見た未来が、僅かでも覆されるとは…驚嘆に値する』

解放されたローレライがルークと、彼が抱えている蒼白な顔をしているアッシュ二人の完全同位体の周囲を舞って天へと昇っていった。
それを見上げていた彼の体が次第に薄れ始めてくる。

　「ごめん。やっぱり約束、守れそうにねぇ。」

分かってた…それでも、みんなと生きたかった。他のみんなと違った存在の自分が、これ以上の幸せを望むのは、我儘かもしれない。

「でも、俺は…彼女と……いき……」

最後の願いを口にする前にルークの意識は途切れ始めていた。

しかし、意識が完全に途切れる前に、ローレライの声が聞こえた気がした。