第1章 運命の悪戯

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ル「ってぇ~…っ」  長く眠っていた…ような気がするせいか、急に持ち上げられた頭が不平を言うかのように脈打っている。  それに反応して思わず言葉が出たが、それに1テンポ遅れて疑問符が浮かんだ。 痛い? ってか俺、今喋った? ル「…俺…消えて、ない…のか?」  そう言って、ルークは体を起こそうと左手に力を加え上半身を持ち上げようとしたら、地面が突然割れた。 ル「って、うわぁぁぁぁぁ!!!」  態勢を整える間もなく、言おうなしに落ちていった。幸運と言うべき高さはそれほどもなく、たまたまクッションになるような物があったらしく、痛みはなかった。 ル「何なんだよ、これは!つか、何だ?本か?」  ルークは、冷静に周りを見渡すと薄暗く見にくいが小さな小屋のようだ。そして、あるのは床に多数埋め尽くされた本の山だけであった。
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