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「…ねぇ、さっきのは、なんなのよ。」
「何が?」
「なんで、話振られて、マジに、俺には、無理みたいに、言うの…。
酷いよ…。」
「…別に、そんなつもりじゃ。」
「じゃあ、どんなつもりなのよ…。
たとえ、その場限りの嘘だったとしても…、私達の記念日に、結婚してやるって、言って欲しかったよ!」
「あのなぁ!…そんな、軽々しく、言う事じゃないだろう!…結婚だぞ!」
「だって、だって…私は…私は…あの日の、あなたの言葉…信じてるのに…キスの責任は、取ってやるって…あの言葉。
ねぇ…私は、いつまで待てばいいの?
ねぇ…いつになったら、私は…。」
私の中の苛立ちを、彼に、ぶつけるのは、間違いだと、わかってる…。
決して、彼が、私を、ないがしろにしている訳でないことも、二人の未来を、考えてない訳じゃないってことも、本当は、知っているの…。
でも…。
今にも、雪が降って来そうな冬の街角で、私は、泣き出してしまった…。
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