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列車が、着いた駅は、港から、少し山手に入っていたから、港までの足を確保する。
港の近くの小さなホテルが、今晩の宿だった。
港の船の汽笛が、聞こえる…。
「明日は、船の上なんだね、すごく楽しみ。」
「一生に、一回の機会なんだから、楽しまないとね。
俺は、船の上のジャグジーが、楽しみなんだ。大海原の真ん中で、風呂なんて、最高じゃないか!」
「私は、中のショーとかイベントが、楽しみだな。
でも…ジャグジーも、よさそうだね。」
「七日もあるんだから、最低、一回か二回は、入りたいな。」
「浩史、その時は、一緒に、入ろうね♪」
「そうだね。」
「ああ!ねぇ、浩史、私達、船の上で、新年迎えるんだよ!」
「あっ…忘れてた…。そうだよね。新年は、船の上だよね。」
「忘れんぼうさんは、こうしちゃえ!」
「ちょっと、やめろよ!…あははは…頼むからさ…ははは…。」
ベッドに倒れ込んだ、浩史を、くすぐり続けていたら、引っ張られて、智世は、バランスを崩してしまった…。
思い切り、浩史の上に乗っている…。
「智…お前、俺を誘ってる?」
「…そ、そんなことないよ、浩史…。」
「…ダメだからね…今晩は…。」
「えっ…でもぅ…。」
「昨日も、一昨日も、俺は、頑張りました。
今日は、お休みです。」
「でも、でも…。」
「なんだよ、その物欲しげな顔は…。
確か、夏にも、こんなのあったよな…毎晩毎晩…。
俺、夏を越せるのかと、自分で心配するくらいだったんだぞ…。
智と、触れ合ってるのは、嫌じゃないけど、俺の体力や気力を考えてよ…。」
「でもぅ…赤ちゃん…欲しいんだもん…。」
ああ、そういうことか…そういえば、そんなことを、夏…智世は、しきりに訴えてたっけ…。
「お前の気持ちは、わかった。だけど、智、お前、知らないのか?…続けて毎日なんてのは、確率下がんだぞ!」
「えっ…そうなの…。」
ああ…俺達は、まだまだ、勉強しなきゃならないみたいだ…いろいろと…。
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