一章

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「・・・これは十二支?」 武明が呟く様に言う。 「お! よく気がついたな武明! ただの人形でも良かったんだけどちょっと趣向をこらしてみたんだ」 「へーでも、そういうノリは嫌いじゃないよ。 僕は兎を貰っていいかな」 意外にも絢が兎をひょいっと持ち上げる。 「意外に可愛いもんが好きなんじゃのう」 「うるさい! 僕は兎が好きなんだ!」 絢が宗吾の鳩尾を狙って殴りつける。 だけど当たったのだが痛がっているのは宗吾じゃなくて絢の方だった。 「つぅぅ!?」 「ふん、わしの筋肉を甘くみるんじゃないぞ? わしは鍛えておるからのう。 見てみるか?」
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