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「友達と遊んだ時に、初音 ●クのコスプレしたのー」
今思えばこれを言わなければ、なにも知らずにすんだのかもしれない…。
だけどそんなこと知り得ないわたしは、キミと話すことに夢中だった。
わたし、和泉 鈴乃はとある高校2年、吹奏楽部。今日は先生の結婚式で演奏しに来ている。
ただ吹かない時間がやたら、長い。
そのために宿題も持ってきているが、理解不能のため断念。
「へー、写メないのー?」
面白がって聞いてくる彼は、飯田 聖夜。同じ吹奏楽部で2年だ。
「今日携帯持ってきてないから、見せれないー」
ごめんねー、と言いながらわたしは内心ほっとしていた。
顔写ってない写メだけど、コスプレした写メなんて、見られるの恥ずかしいもん…。
なんて安心していたのに、
「じゃあ、先輩に教えてもらってもいいー?」
………へっ??
「…いいけど、気が変わって写メ送らないかもね~」
「………送るでしょ?」
威圧感はんぱないですよ、飯田くん…。
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