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かつて、一人の男が魔法という奇跡の技を生み出した。
彼は、北の大陸に暮らす人々に、魔法を伝授していった。そんな彼を、人々は《大賢人》と呼んだ。
北の大陸の人々は、彼の元に国を作り上げる。この国こそ、現在の《ソザード王国》である。
ソザードの人々は、フォーンを《魔導具》の核として利用した。
光魔法による外灯
浮遊魔法を利用した乗り物
そういった、魔法を定着させた物が、魔導具である。
これによって、魔導士でない人々も魔法を扱う事が出来た。
しかし、魔導具にも寿命が存在する。何故なら、核となっているフォーンには使用限界があるからだ。
フォーンとは、魔力を含んだ結晶である。当然、その魔力にも限りがある。魔力が無くなれば、フォーンはただの結晶となるのだ。
それを避けるために、ソザードではフォーンを循環利用する事にした。魔力の再注入を行うのだ。
それにより、フォーンの半永久的な使用を可能にしたのだ。
ソザードの町には、必ず魔導院という建物が存在する。魔導院とは、魔法を教え、研究する場所だ。
国民は20歳になるまでそこに通い、基本魔法や学問を学ぶのだ。
王都にはその魔導院の他に、もう一つ魔導院がある。
そこは、各地から魔法に優れた者達が集まる場所だ。《中央魔導院》と呼ばれる魔導院である。
中央魔導院には、ソザードの魔法の全てが集まっている。ここで魔法を学んだ者だけが、《魔導士》と名乗る事が出来るのだ。
彼等はみな、魔導士としての高い称号を目指してここで励んでいるのだ。
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