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母によると、私は周りを見ずに突っ走るところがあるみたいなので、現状認識から、始めてみようと思います。
私は今、馬に乗っています。
とても立派な黒い馬です。
これまで、馬と触れ合う機会は皆無で、大して興味もありませんでしたが、そんな私でも立派だと分かるほど、立派な馬です。
馬に乗るというのは、簡単に思えて、意外にも過酷なものですので、私は落ちないように後ろで、イケメン様(勇者)に支えてもらっています。
そして、これまた立派な馬に乗ってらっしゃる、素晴らしいイケメン様(僧侶)が私達の前を進んでいらっしゃいます。
勇者様は黒い鎧に身を包んでいらっしゃり、凛々しい整った顔立ちです。
対する僧侶様はよく分からないけど、なんかすごそうな服を着てて、中性的な顔立ちでとても美しいです。
お二人共、涼しい顔をしていらっしゃいますが、暑くないんでしょうか。
私は、お二人の着ているものよりも、通気性に優れたワンピース1枚と腰に巻くエプロンだけなのに、洗濯が出来るんじゃないかって程の汗をかいてます。
今日は真夏日で、太陽はこれでもかというほど、光と熱を提供して下さっています。
「……太陽はよほど鈍感なのか、とても鬼畜な方なんですね」
「……は?」
思いっきり馬鹿にされました。
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