それぞれの想い

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「俺が天涯孤独になった日 お前だけはそばにいた 家族だと言ってくれた そんなお前をこれ以上 苦しめたくなかった それが逆にこんなに お前を苦しめてたんだな すまねぇ」 総司の両親は 多くの借金を抱えていた 総司の両親は 借金という重みに耐えれなくなって 一家心中を図った だけど、総司だけ生き残った そう、柊に昔 教えてもらった 「俺はお前も梨恩も認めてる」 柊の周りはやっぱり 温かい人ばかりね 「こんな俺をお前はもう 家族とは呼んでくれねぇか」 朱里はとても嬉しそうにわらった 「んなわけねぇだろ 俺はお前の家族だよ お前は天涯孤独なんかじゃねぇ 仲間がいる、梨恩がいる 俺がいる」 赤桜に少し感じていた違和感が 晴れたような気がした 原因はここだったんだね 「梨恩、お前も家族だよ」 朱里がドアに向かって言う 少しドアが開いた 「んなこと、分かってるよ」 恥ずかしそうに出てきた梨恩さん 「美亜ちゃん、ありがとう この二人を元に戻してくれて 俺は君の味方だよ」 ボロボロの梨恩さん 何があったの・・・ 「仁が外で倒れてるから 手当してあげて」 そう聞いた瞬間 私は仁の元に走った 「俺はもう、梨花の手伝いはしない ごめんな今まで振り回して」 梨恩は頭を下げる そんな梨恩を見て二人は 優しく笑った 「何言ってるんだよ」 朱里が梨恩の肩に手を置く 「気にしてねぇよ」 総司も肩に手を置く 「赤桜の再スタートだ」 .
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