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「ん、なんだ中尉」
振り返った大尉と呼ばれた男は若い士官に言った
「なんだじゃないですよ、艦長がお呼びです」
そう言って若い士官は艦の中に消えていった
大尉と呼ばれた男は、身長はあまり高くないものの、がっちりした体格で落ち着いた雰囲気をもっていた
「艦長が俺に用、ねぇ」
男は何の用か頭の中で考えながら、先ほど若い士官が入っていった鉄扉から艦に入っていった
艦内に入り、狭い通路を早歩きで進みながらブリッジへ上がるエレベーターを目指す
途中、下士官や水兵達が彼を見つけ、通路の脇に寄り海軍独特の脇をしめての敬礼をしてくる
自分も敬礼を返しながら、足速にエレベーターに到着し、上の艦橋へ上がった
艦橋まであがると、艦長以下、副長や参謀たちなどの幹部が航海図が表示されている電子机の前に集まっていた
その中にいた初老の男性がエレベーターの扉から出てきた人物に気付き、人だかりの輪の中から顔をだした
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