夢《出会い》

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「はぁ~」 ついため息がもれてしまう。 そのまま気を落としていても仕方ないので、気を取り直してカメラをしまおうとする。 しかし周りを見ると写真を撮りに来たと思しき人たちはみな肩に下げたり首に下げたりしていた。 それをみて自分のカメラにも同じように首ひもがついてることに気が付く。 いかにもって感じで恥ずかしくて首にかけたりはできなかったけれどその時には、あまり気にならなくなっていたので 首にかけることにした。 そうして門をくぐるとそこは外を上回る人でごった返していた。 たくさんの人ごみの中、立ち止まりカメラをかまえる人たちも多くいた、けれど正直その人達は行き交う人の邪魔になっていて、そこまでの図々しさは、もてず商店の立ち並ぶその通りを本堂へ向かってしばらく観光気分で歩いてみることにした。 入ってすぐ左手に見える店先に人だかりができているのに気がついて足を止める。 それはキビ団子と甘酒をだす、お店としてテレビなどにも出たりしていて有名なお店で立ち寄ろうかと思って見たがそこには先ほどの二人組の女性をみつける。 それに例えようのない衝動にとらわれ近づく事をためらい帰りにでも寄ろうかと後にした。 さらに人ごみの中、流れに身を任せて歩いていくと左側に大きな施設を見つける。 レジャー施設だろうか?そこでふと見覚えがあることに気が付くそれは小さな遊園地で、十年前に亡くなった祖母に、小さな頃そこへ連れてきてもらったことがあるのを思い出した。
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