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佐伯が部屋を出るのを見送ると、その間に部屋を見渡しす
殺風景という以外例えようのない部屋だ。
窓は雨戸まで閉められていて薄暗い。
そして状況を整理しようと考えようとしたが、頭が痛む。
頭痛のせいか、このよく解らない状況のせいか頭が回らない。
頭を抱え下を、向いてしまう。
「頭痛薬をもってきました。強い薬ですのでコレを飲んでしばらく休んでください。お話はそのあとにでも。」
ベットに腰掛けた格好で下を向いていたから気がつかなかったが、部屋には佐伯が薬とグラスに入った水を持って立っていた。
足音もなく戻ってきた彼に、またギョッとする。
グラスを受け取ると薬を口に放り込み水でそれを流し込んむ。
普段なら簡単に人から差し出されたものを口にしたりはしないが頭の激痛に耐えられなかった。
「ありがとうございます。あの、コレ…」
グラスをどうすればいいのかと佐伯の前に差し出すとそれを受け取ってくれる。
「では、しばらく休んでください。私は隣の部屋で仕事をしています。具合が良くなったら隣の部屋を三度ノックしてください」
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