ある週末

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ゆっくり足を伸ばして、風呂を堪能する。 堪能する。 堪能する。 堪能… そろそろ逆上せてきた。本格的に気持ち悪くなるまえに上がるとしよう。 公衆浴場なので上がり湯を浴びる。 使い捨て歯ブラシは、洗い場にある小さいゴミ箱にさっき捨てた。 泡立てタオルは、浴室の出口にある使用済みタオル入れに返す。 浴室に持ち込んでいたフェイスタオルを絞りながら、身体から水気を拭い取る。 あぁ、さっぱりした。 ……額から汗が引かない……また拭う。 あぁ、さっぱりした。 ……額から汗が引かない……また拭う。 あぁ、さっぱりした。 ……額から汗が……キリがない。 そのうち汗も引くだろう。 とりあえずロッカーに戻り、バスタオルを出す。 ざかざかざか がしょがしょがしょ ごそごそごそ 下着と館内着を着込む。 頭にバスタオルを巻き付ける。 携帯と読みかけの文庫本を持って、それ以外の荷物はまたロッカーの中。 ロッカーの鍵を締めて準備完了! そうそう、濡れたフェイスタオルはみんなもやってるようにロッカーの取っ手に掛ける。 中のタオル掛けに掛けると服も荷物もびしょ濡れだからね。 さてそれでは……。
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