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彼女は体型を隠すゆったりとした民族衣装を優雅に着こなしている。
透き通るような蒼髪が目に眩しく、更に深い蒼をした瞳は、まるで凪いだ海のように優しい。
「一応、自己紹介をしておこうか。
私がこの学園の長、セレーネ・アルスタリアだ。
これからこの学園の説明を始めよう。
手短、かつ簡単にな」
セレーネはさっそく、雑然とした机から羊皮紙を取り出した。
♪
エウルは今年で十二歳になるとしている。
正確な年齢は、本人にもわからない。
ちょうど、それが中等部に上がる最初の年齢なのもあり、多少曖昧に誤魔化してはいるが、不自然ではない。
「勉学はユーリに教わっていたのなら、まぁ、問題は無いだろう。
前もってやった筆記試験も、むしろ優秀だったようだねぇ」
説明がてら、セレーネはエウルの試験結果などが書かれた書類に目を通す。
「お勉強は好きです。
知らないことを知るのは楽しいです」
エウルが落ち着かない様子で室内を見ているが、どうやら、棚の本達が気になっているようだ。
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