第六章 学校にて

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3日後イズミはようやく熱が下がり、起きられるようになった。 悪夢にうなされて少しやつれた。 学校へ行くと、女子に歓迎された。 「イズミがいなくてさびしかったわ」 「ひどい風邪で参ったよ」 「イズミと長岡さんが同じ日から休んでいたから、駆け落ちしたのかと皆で噂していたのよ」 「駆け落ち?やめてくれ。偶然だ」 ライもきっと熱を出したのだろうとイズミは考えた。 あの日は雨に濡れすぎた。 もし一緒に帰ったところを見られていたら、もっといろいろな噂をされただろう。 離れて歩いてよかったようだ。
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