第七章 井戸にて

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暗闇の中で白目部分がぼんやりと浮かんでいた。 目は・・・、イズミを見ていた。 これはライへ見せてはいけないととっさに判断して、覗かせなかった。 怖すぎて認めたくなかったが、あれは仰向けの死体だった。 写真に写っていた窓から外を見ていた女の顔。 きっと殺されて井戸に投げ込まれたのだ。 ライがあの部屋へ入ったことをお兄ちゃんに知られたら、ライの身も危ない。
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