第七章 井戸にて

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イズミはわざと言った。 「では一目会わせて下さい」 「駄目だ!」 兄の目は異様な光を放っていた。 その時井戸の中からウ~という声が聞こえた。 「中から声がした!」 イズミは叫んだ。 「違う!それは風が蓋の隙間を通った音だ!いいから離れろ!」 兄は力任せにイズミを引っ張り、井戸から引き離した。 「こっちへ来い!」
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