第七章 井戸にて
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イズミは兄の体を井戸へ落ちないよう、すぐに後ろへ引っ張り、「ヤアッ」と、思いっきり捻って投げ飛ばした。 「ワア!」 おじさんおばさん達はイズミの見事な技に歓声を上げた。 再び地面に崩れ落ちた兄は、ようやく暴れることをやめた。 「ふう」 イズミはホッとして汗をぬぐった。 近所の人達のお陰で命拾いをした。 でも病み上がりの体には結構こたえた。
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